カラオケルームにワインセラー…地下室の用途は幅広い

注文住宅を建てる時、地上だけでなく、地下にもスペースを設ける人がいます。特に多いのが、車庫として地下部分を活用するケースです。地下駐車なら、雨の日でも傘を差さずに車の乗り降りができるし、車上荒らしなどの防犯対策にもなりますからね。車庫以外にも色々な用途があります。地下室は、部屋全体が地中に埋まってるため、外部に音が漏れにくいのが特徴です。その遮音性を生かして、カラオケや楽器の練習場所にしたり、シアタールームとして利用する訳です。

また断熱性も高く、温度や湿度の変化が少ないことから、食品などの保管にも向いています。特にワインセラーの設置場所として、ピッタリです。ワイン以外にも、飲料水や非常食を常備しておけば、万が一の時にはシェルターとしても活用できるでしょう。ちなみに地震発生時は、地上階よりも地下の方が揺れが少ないとされています。

家づくりの費用がかかるのが難点

デメリットは、コストが高くなることです。地下室を設置すれば、坪単価にして50万円から200万円の建築費用が上乗せされます。また地下は採光や通気性が悪く、結露が出来やすいのも欠点です。対策としては、建物の外側を掘り下げて「ドライエリア」を設ける方法があります。これなら日光を取り入れられる上、室内に湿気がこもるのを防げるでしょう。

但しドライエリアは構造上、雨水がたまりやすいため、排水設備が不可欠です。ただでさえ高い建築費が、更にかさんでしまいます。家づくりにあたっては、予算を度外視する訳にはいきません。本当に地下室が必要なのか、メリットデメリットを踏まえ、事前によく検討すべきでしょう。

注文住宅は、施主が自由に住宅の構造や材料、デザイン、インテリアなどを指定できるのはもちろん、思い通りにリフォームができるというメリットもあります。